タスク管理もアイデアメモも日記ツールの「Roam Research」に集約。会社員・ゆうびんやさんの話

タスク管理もアイデアメモも日記ツールの「Roam Research」に集約。会社員・ゆうびんやさんの話

さまざまな社会人が行っている作業効率化のための工夫を、愛用しているタスク管理ツールと共にお聞きするシリーズ企画「みんなの業務ハック」。今回は研究開発を本業にしつつ、個人として毎年1冊のペースで日記をテーマにした電子書籍を出版し、有料のオンラインコミュニティも運営するなど精力的に活動する会社員・ゆうびんやさんにお話を伺いました。

このようなマルチな活動を可能にしているのは「日記」の活用の仕方がベースにあるとのこと。それをツール「Roam Research(ロームリサーチ)」に応用することで膨大なタスク管理をスマートに行えていると言います。

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Q.)ゆうびんやさんのご職業と普段のお仕事内容について教えてください。

製造業で研究開発職の仕事をしています。仕事は大きく分けて、実験と実験結果の書類作成と数名のメンバー管理の2つ。週に4日は実験に関わる仕事(個人タスク)、残り1日はミーティングやメンバーとの面談などの管理的な仕事です。

Q.)そのようなタスクを普段、どのように管理されていますか?

もともとプライベートで日記を書く習慣があり、「日記の書き方」を仕事のタスク管理にも生かしています。日記というと1日の最後に書くものだと思われがちですが、私の場合は1日の最初に書いています。

まず、その日に予定しているタスクを書き出しておき、あとは仕事を進めながらタスクごとにその感想やメモを書き足していきます。

これをRoam Research(ローム・リサーチ)*1というツールを使って管理しています。

Q.)Roam Researchを使うようになった最初のきっかけとは?

テクノロジー系のトピックを主に扱う「ごりゅごCast」というPodcastで紹介されていたのがきっかけで使い始めました。今までの日記の書き方やタスク管理のやり方では時系列の縦の流れしかありませんでしたが、Roam Researchを使うことで情報のリンクという横のネットワークも構築できるのではないかという期待がありました。

Q.)Roam Researchの具体的な活用方法を教えてください。

  • その日のページ(デイリーページと呼びます)を作り、そこにタスクを箇条書きで書き出していきます
  • タスク名の先頭にチェックボックスを付けておき、完了後にクリックするとチェックが入ります
  • タスクが1つ完了するたびに、そのタスクに関するメモをそのタスクの下にぶら下げる形で書くようにしています

こうすることで、後からふり返ったときに「この日は何をしていたのか?」が分かります。

また、実行中に思いついた「次にやること」や「課題に感じたこと」も合わせて書いておくようにしています。「次にやること」を思いついても、その場で実行できないことが多いのでいったんメモに預けることで、後からタスクとして回収します。「課題に感じたこと」についても、すぐに解決策が思い浮かばなければ、まずは書き残しておくことで安心できます。

以下が、実際の画面サンプルです。

2020年に米国でリリースされたノートアプリ・Roam Researchの画面

実際の画面の様子(Roam Research Inc./Roam Research)


こうして、その日のすべてのタスクとその実行後のメモを都度デイリーページに書き込んでいきます。

以下は1日の終わりの画面サンプルです。

2020年に米国でリリースされたノートアプリ・Roam Researchの画面

1日の終わりの様子(Roam Research Inc./Roam Research)


ところどころ区切り線(「LunchTime」、「↑AM/PM↓」、「↓Home」)を入れていますが、これによってそれぞれのタスクをどのタイミングで取り組むのかが視覚的に把握できます。「LunchTime」と「↑AM/PM↓」の間および「↓Home」より下は個人的な活動にまつわるタスクです。

このように仕事と個人的な活動を一箇所で管理することで、「ここに書いてあることさえやればOK」という安心感が得られ、仕事はもちろん、プライベートでも「やり忘れ」も減りました。

今回ご紹介したようなデイリーページでタスク管理を行う方法は、Roam Researchでなくても、別のアプリやバレットジャーナルでも対応できるかもしれません。

それでも私がRoam Researchを愛用している理由は強力なリンク機能があるからです。

以下の画面は「Aくん」(メンバーの名前)という文字列にリンクが張られている様子です。

2020年に米国でリリースされたノートアプリ・Roam Researchのリンク機能

文字列に張られたリンク機能(Roam Research Inc./Roam Research)


この「Aくん」をクリックすると、以下の画面のように右側に「Aくん」に関する情報(Roam Research上の別のページ)が表示されます。

リンク機能をクリックした時の様子(Roam Research Inc./Roam Research)


さらに、これまでのメモの中で「Aくん」に言及した日があれば、同じ画面内でその言及内容を確認できます。

以下の画面では、先ほどの「Aくん」に関する情報のすぐ下にこれまでの言及内容が一覧で表示されています。

リンク機能をクリックした時の様子。「Aくん」の情報が一覧で表示される(Roam Research Inc./Roam Research)


例えば、Aくんと個人面談をする際に、事前にAくんに関する言及内容を読み返しておくことでより密度の濃いやり取りをスマートに行うことができます。

ちょうど、ウィキペディアのように関連するキーワード同士をリンクしておくことで、残した記録を後から活用することができるわけです。

Roam Researchはウェブブラウザ上で動くツールのため、パソコンでの使用が中心ですが、最近アプリ版もリリースされたので、スマホからも使えるようになりました。

Q.)Roam Researchが仕事にもたらした変化や影響について教えてください。

これまでにも、手帳はもちろんWorkFlowyというアウトラインプロセッサ(文章の構成を管理できるツール)を使っていたこともあったのですが、書いた内容を生かしきれていないところがありました。

Roam Researchを導入することで、今回ご紹介したように検索やリンクを介して自分でもすっかり忘れていたメモに再会できることが増えています。

例えば、ある実験に取り組もうとしたときに、Roam Researchでその実験の名前で検索すれば、その実験に関するこれまでの記録をざっとふり返ることができます。

さらに、実験の名前の部分をリンクにしておけば、ワンクリックで関連する記録の一覧がズラッと表示されます。

あるいは、分かっているようで分かっていない「自分自身」のことについてもRoam Researchに記録を残すようにしています。

例えば「なるほど」「うれしい」などをリンクにすると、自分がどんな時にそうした感情を持つのかが分かります。

私はRoam Research中で「うれしい」という言葉を「予想外」「評価」「喜んでもらえた」などの言葉と一緒に使っていました。

つまり「うれしい」感情は自分がメインではないのです。だからこそ「うれしい」はごほうびみたいなものなのだと腑に落ちました。当たり前のことのようですが、自分なりに納得できたのは大きかったと思います。

このように自分が使う言葉を記録を通してふり返ることで、自分自身の理解が進みます。

それによって、会社内でのコミュニケーション改善にも役に立っていると感じています。

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お話を伺った方

ゆうびんや。会社員(研究開発職)をやりながら、継続的に日記や記録、日々を楽しくする方法について執筆、発信する。好きなものは日記、読書、発見、家族との時間。著書に『世界は「日記」でできている』などあり

ゆうびんや
会社員(研究開発職)をやりながら、継続的に日記や記録、日々を楽しくする方法について執筆、発信する。好きなものは日記、読書、発見、家族との時間。著書に『世界は「日記」でできている』などあり。
Twitter:@do_mailman

*1:2020年に米国でリリースされたノートアプリ