あたそさんを変えたひと言は、会社の中で自分のキャリアが見えず身動きができなかった時に、上司からかけられた言葉。あたそさんはその言葉により、自分を大切にする働き方に思い至りました。そして、自分を大切にする結果、組織の中でより周囲との連携がうまくとれるようになっていきます。
Q.)あたそさんがご自身のキャリア観において大事にされている軸に影響を与えた上司や先輩、あるいは同僚に言われたひと言について教えてください。
“「会社員なんていくらでも代わりがいるし、自分が好きなことしたいじゃん?」”
「今の会社で何ができるか? 何をしたいのか? どんな姿を目指したいのか?」という疑問に対して、自分のプライベートも含めて考えるきっかけのひとつになった言葉です。
Q.)このひと言をもらう前のあたそさんはどんな状態だったんでしょうか?
なんとなく将来に対しての不安があり、「このまま働き続ける意味はあるのか?いや、でも今のまま転職しても……」と考えるような日々。
かといって、直近で解決するような大きな悩みである認識もなかったので、誰かに相談するわけでもなく、自分で解決するための努力をするわけでもなく……。その結果、仕事のストレスやもやもやをすべて抱えてしまって身動きの取れない状態になってしまっていました。
Q.)そのひと言があたそさんのキャリア観にどんな影響を与えたのでしょうか。
代わりがいる、誰でもできることだからこそ、無理をしすぎないで自分を大切にしながら働けるんだなということに気が付きました。
嫌なら辞めてもいいし、働き方を変えてもいい。会社も社員の声にも耳を傾け、やりたいことに挑戦する際は応援してくれるような社風です。
普段仕事をしているときも「やりたいこと」「できること」「やりたいけど相談が必要そうなこと」などに切り分けて考えられるようになりました。
Q.)それによりその後の行動や思考がどう変化し、あたそさんのキャリアにつながっていったのでしょうか。
仕事に関しては、いつ私が辞めてもいいように、属人化していた部分はきちんと共有するようにし、誰にでも頼めたり、代わりになれたりする環境を作るようにしています。そうすることで、チームで働く意味も見いだせ、相談や連携をしつつ、仕事を進められるようになりました。
誰でもできる、代わりがいくらでもいるからこそ、自分にかかる負荷を分散させつつ、チーム内でもそれぞれの得意なことと不得意なことを考慮し、皆で協力して仕事ができるようになっています。
以前よりも「みんなで協力して働いている!」「会社の一員になれている!」という感覚も強く持てるようになり、責任感のようなものも強くなりました。自分ひとりで背負わなくていい、人にお願いできることはお願いしてもいい、分からないことや苦手なことは頼る、という考えが身に付いて、以前よりもずっと働きやすくなっています。
お話を伺った方