うさぼうさんが愛用するタスク管理ツールは「TaskChute(タスクシュート)」。以前からその日の「やることリスト」を書き出して仕事の全体量を把握するようにしていたものの、予定外のタスクが入ったときに手持ちのタスクを整理整とんできないまま勤務時間がずるずると延びてしまうことがあったそうです。
こんな状態を解消してくれたタスクシュートについて「『割り込み』と『脱線』に対処しやすいカーナビのようなタスク管理ツール」だと言います。どのように活用しているかお聞きしました。
Q.)うさぼうさんのご職業と普段のお仕事内容について教えてください。
Q.)普段のタスク管理をどのように行っていますか?
自分一人で完結する仕事もありますが、先ほどのとおりさまざまな種類の仕事が並行するのと、打ち合わせが多いのでその準備なども含め1つのツールで簡単に分かりやすく管理できるのが便利です。
このように毎朝その日のタスクをリスト化していき、それぞれのタスクに見積もり時間を入れ終わると右上に終了予定時刻が出ます。
Q.)TaskChuteを使うようになった最初のきっかけとは?
自分のTODOタスクを全部書き出して整とんする、ということは以前からやっていたのですが割り込みが入った時にずるずると崩れていきその影響が長引いてしまう、というのが悩みでした。割り込みといっても悪いことではなく、人と関わることが多い以上、会話したほうがいいことも多分にあるので変化に柔軟に対応する術はないかなと。
これに対してTaskChuteは例えるならカーナビのような特長を持っています。
カーナビも到着予定時刻が出ますが、渋滞が発生したり途中で寄り道したりするとどんどん遅れていきますよね。それと同じで、予定外のことが起こると終了予定時刻が更新されていき、今日中にこのタスクまで着手できないことに早めに気づけます。そうなると、先にこのタスクを進めたほうがよさそうだな、とか軌道修正が早くできるんですね。
カーナビにもリルートという機能がありますが、当初のルートから外れたとしても、この順序で進めば元のルートに戻れることがすべてTaskChuteに再現されるというわけです。
もう一つの脱線というのは、やらなきゃいけないことは分かっているのにこっちを先に進めてしまうことってありませんか? これを私は脱線と呼んでいて、そういう時にこの順でやっていくのがいいと思っているリストが常に目の前にそろうと脱線しづらくなりますし、自分の傾向を把握することにもつながります。ここがやることリストを書き出すだけとは違うポイントですね。
書き出すだけなら手帳を活用するとかでもいいのですが、並び替えられたものを目にできないんですよね。手帳に書いたタスクをはさみで切って並べ替えするのも、やっぱりやりたくないですし(笑)。
Q.)TaskChuteの具体的な活用方法を教えてください。
立ち上げた時点であらかじめいくつかタスクリストが入っているのは「リピート設定」機能を用いているためです。タスクごとに日単位、週単位、隔週単位など柔軟にくり返し頻度を設定できます。
リピート設定されたタスクはリピートタスクとして自動的にその日のリストに表示されます。
例えば、2日おきに実行するリピートタスクは前回完了した日の2日後に、毎週金曜日に実行するリピートタスクは金曜日に、それぞれ表示されます。
これのおかげで毎朝こまめにメンテナンスをしなくて済み、いつも10分程度で「今日やること」リストの作成が完了します。
またタスクの色(セルの色)を変えることもできます。私の場合ですと人と会うミーティングは青色に、休憩などは黄色に、定常的な作業は緑色に、と色分けをして作業内容を把握しやすくしています。
割り込みが入ったり、急ぎのタスクが入ったりしたときには、これに対応するのに要した時間だけ「終了予定時刻」が後ろ倒しになります。朝の時点では定時に収まっていたのに、割り込みに対応したことで21時に延びたりします。この終了予定時刻は、当初予定していたタスクの一部を翌日以降に繰り越す判断を下すうえで役に立ちます。
例えば、以下の図は当日期限の作業が入ったため、当初予定していたProjectB関連のタスク(「資料作成 構成」と「資料作成 ページ作成」)を月曜に繰り越しています。
タスクに着手する時には開始時刻を入れ、終了したらその時刻も記入します。タスクが完了するにつれて、この実績時間の内容に沿って終了予定時刻が更新されていきます。
また、タスクを実行した後にメモを残せるので「想定よりもこの作業に時間がかかった」などとコメントを残しておくと、今後似たようなタスクを実行する時に役に立ちます。「こういう作業はこれくらい時間がかかる」とか「毎回このファイルを探してるわ……(笑)」といった教訓として生かせるからです。
Q.)TaskChuteが仕事にもたらした変化や影響について教えてください。
また、割り込みなどの対処がうまくなったことで無駄な残業が減っていると思いますね。これは明日やれば大丈夫という見極めができるので、もしも今日のリストからはみ出ても、そのまま残業せずに明日に持ち越すなどのやりくりが上手になりました。
そして、これはおそらくそうじゃないかと思うことなのですが(笑)、落ち着いて仕事している、というふうには見られていると思います。若手メンバーから突発的に急ぎでこういう集計をしてほしいという相談をもらうときがあり、そういう時に「明らかにこのスケジュールでは収まらないから折衷案としてこうしよう」や「これ組み替えればこうなるはずだから、今日やっちゃったほうがいい」のような判断を冷静にできるようになったんです。それをどこでやっているかっていうと、このタスクシュートで裏でリストを持っているからというわけです。
プライベートでも影響があります。ここまで紹介したのはエクセル版のTaskChuteですが、TaskChuteにはiPhoneのアプリの「Taskuma(たすくま)」というものもあり、プライベートのことはそちらに記録しています。
過去のことをさかのぼっていると、「5年前のこの頃に○○さんと会ったな」とか「家族とこんなことしたな」とか、写真とはまた違うライフログのようなところがあり、家族とのコミュニケーションにも役立っています。
個人的には思い出って忘れちゃうとなくなっちゃう感じがするので、そういうものを持っていられるっていうのは、豊かに生きていくっていううえでプラスだなと感じています。
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