複数のプロジェクトを同時並行して進めている岡野さんは、専用のプロジェクト管理ツールの代わりに、シンプルな画面と操作で扱えるDropboxをプロジェクト管理ツールとして活用していると言います。
Q.)岡野さんのご職業と普段のお仕事内容について教えてください
Q.)普段のタスク管理をどのように行っていますか?
具体的には、以下の図のように全部で6つのフォルダを作り、進捗管理や資料管理を行っています。
- 001_inbox
- 010_未着手プロジェクト
- 011_進行中プロジェクト
- 012_保留中プロジェクト
- 013_完了プロジェクト
- 014_資料
Q.)Dropboxを使うようになった最初のきっかけとは?
当時はほかにもいくつか類似サービスがありましたが、Dropboxを選んだ理由は、普段使っているエクスプローラーにいつものようにファイルを保存するだけで、自動的にクラウドにも保存される点です。
ファイルを保存したり呼び出したりするために専用のWebサイトにログインする、といった手間がかからないのが便利で、いつの間にかプロジェクト管理にも使うようになりました。
プロジェクト管理ツールというと、いろいろと覚えないといけない仕組みや操作があることが多いもの。
Dropboxであれば新たに覚える操作はなく、使い慣れているエクスプローラーのシンプルな画面と操作で仕事に集中することができます。
プロジェクト管理専用のアプリやサービスもいくつか使ってみたことはあるのですが、結局はDropboxに戻ってきてしまいます。
Q.)Dropboxの具体的な活用方法を教えてください。
ちなみにメモのファイル名は仕事が発生した日の日付にしています(例:「2022年5月5日.txt」)。
メモの入力はiPhoneの「Textforce(テキストフォース)」というアプリで行っています。Dropboxと連携することで、この「001_inbox」フォルダ内に直接メモファイルを作ることができます。
その上で、毎朝「001_inbox」フォルダの中に溜まったメモファイルを確認し、今すぐ手を着けるのが難しそうであれば、「010_未着手プロジェクト」というフォルダに移します。
自分で思いついた企画はこのフォルダに置いておくことが多いです。思いつきはしたものの「今すぐやる感じではないな」といったん保留した場合などです。
「001_inbox」フォルダの中にメモのうち「これはもう着手しよう」と決めた仕事については「011_進行中プロジェクト」というフォルダに移します。
このフォルダの中では、さらにプロジェクトごとにフォルダを作ります。
「プロジェクトの開始日+プロジェクト名」という命名ルールで、このフォルダの中に関連する資料やファイルを保存していきます。
実際に仕事を進めるときには、この画像の例でいえば「顔色本.txt」というファイルを開きます。ここにはそのプロジェクトで次にすること(タスク)やアイデアなどが書かれています。
病院でいえば「カルテ」のような位置づけです。このファイルを見れば、これまでにどんなことをしてきて、次は何をすればいいのかが分かります。
仕事を進める中で、一時的に暗礁に乗り上げてしまったプロジェクトについては「011_進行中プロジェクト」から「012_保留中プロジェクト」というフォルダに移します。
完了した仕事については「013_完了プロジェクト」というフォルダに年度別のサブフォルダを作って、ここに移します。
このように年度ごとにフォルダを分けることで、これまでに自分がどんな仕事をしてきたのかを振り返ることができます。
また、似たような仕事が発生したときに「あれは、確か2018年ごろだったはず」という記憶をもとに該当のプロジェクトフォルダを見つけることができるので、当時の資料の再利用をしたいときなどに便利です。
「いつ頃やったか」は意外と覚えているものです。
時期が思い出せない場合は、キーワード検索で見つけ出せます。テキストファイルはもちろん、PDFファイルやOfficeファイルの中身も検索対象になります。
最後の「014_資料」というフォルダは、どのプロジェクトにも属さない一般的な資料や画像素材を入れておく場所です。例えば、自分のアイコン画像はこのフォルダに保存しています。
Q.)Dropboxが仕事にもたらした変化や影響について教えてください。
1つ目は、異なる端末間で一つのファイルを参照・編集ができたり、ほかの人への共有が簡単にできること。
例えば、メモはiPhoneアプリで書いて、マンガはiPadで描いて、描いたマンガ(画像ファイル)をiPhoneからSNSでシェアしたり、ブログに掲載するときはPCからアップロードしたり、といったシーンです。
また、共著者にファイルを送りたいときもメールに添付する代わりにDropboxのリンクを送るだけで済みます。
2つ目は、完了したプロジェクトの資料が参照・再利用がしやすいこと。
Dropboxにはあまり使わないファイルをオンラインのみに保持し、ローカル(PCの)ストレージを圧迫しないようにするスマートシンクという機能があります。
完了したプロジェクトのファイルはオンラインのみにすることで、PCの容量を節約することができます。
3つ目は、自分が現在手がけている仕事や、これまでにやってきた仕事を一望できること。
特に「完了プロジェクト」を振り返ることで「今までにこんなにたくさんの仕事をやってきたのか」と改めて自信を持つことができます。
また「未着手プロジェクト」や「保留中プロジェクト」もときどき覗いてみることで「今こそこのプロジェクトに着手するタイミングなのではないか?」といった“再起動”のきっかけになったり、「現在進行中のあのプロジェクトに生かせるのではないか?」という着想が得られたりすることもあります。