【デキる人の仕事納め】年末挨拶メールがビジネスで意外に大事なワケ【例文あり】

年末挨拶メールを送る女性


いよいよ仕事納めが近づいてきました。年末年始休暇を控えている方も多いかと思いますが、皆さんは取引先や社内でお世話になった人へ、「年末挨拶メール」を送っていますでしょうか。

ただでさえ仕事が立て込む時期ですから、気持ち的には「そんな余裕はない」となってしまいがち。しかし、実は年末挨拶のメールはビジネスにおいて、取引先や同僚との関係を深めるチャンスでもあります。メール一通で関係構築を一歩前に進め、今年一年を「終わり良ければすべて良し」に近づける1テク、ぜひやってみてはいかがでしょう。

年末挨拶メールは実はメリットだらけ? 5つのメリット

年末挨拶というと「面倒」「ただでさえ忙しいのに」と思う方もいるでしょう。しかし、時間を割いてでも年末に挨拶メールを送ることにはいくつかメリットがあります。

年末挨拶メールのメリット1.日頃の感謝を伝えられる

普段、取引先とのやりとりがメール中心という方も少なくないでしょう。メールは証跡が残り、相手の時間を取らせない便利さがある一方、思いが伝わりにくい難点もあります。日常的に感謝の言葉を記していても、業務連絡の流れのなかでは定型文のように見えてしまうことも。

だからこそ、「業務連絡の流れ」ではなく改まって「感謝を伝えるため」のメールを送ることで伝わるものがあるのです。とはいえ、このようなメールは、いつ送るのかタイミングに迷うもの。そこで「年末」という節目を利用するわけです。

年末挨拶メールのメリット2.関係を深める一手にも

社内外問わず、ビジネスパートナーとして重要なのが「オーダーされたことをきちんとやる」であることは言うまでもないですが、人間である以上、個人の感情や印象というものは切り離しようがありません。

「業務上最低限の連絡・報告」しかしたことがない相手よりは、何気ない雑談や「報・連・相」以外のメールのやりとりなどを通して感謝や気持ちを共有しあい、人柄や考えが少しでも分かっている相手のほうが、なんでも「やりやすい」となるものです。

その結果、「この人にお願いしてみよう」とプロジェクトメンバーに選んでもらえてキャリアアップのチャンスにつながったり、新たなビジネスチャンスが生まれることも。また、いくらか気心が知れていると、困った時に相談できたり、逆に自分から声をかけやすくなったりします。

とはいえ、雑談をできるような接点を持つのが難しい相手や、忙しい方や取引先など、用件以外のメールを送るのが憚られる相手もいるでしょう。そのような相手には、「年賀状代わりの年末挨拶メール」は、比較的ハードルが低くトライしやすいのです。

年末挨拶メールのメリット3.伝えにくい年末年始休暇の予定を伝えやすい

年末年始の長期休暇の予定を伝えるのが、気まずいと感じる人もいるでしょう。そんな場合は、年末挨拶メールとセットで送ることで、伝えづらさがいくらか緩和される面もあります。

年末挨拶メールのメリット4.相手に期待していることをすり合わせる

取引や関係を続けていくにあたり、「こんな対応に助けられた」を相手に伝えることは重要です。なぜなら、「その人は当たり前にしてくれるけれど、誰でも当たり前にしてくれるわけじゃない」「見積もりなどには含まれない仕事の進め方の部分」ということが多々あり、それがビジネスパートナーとして継続していくうえで、とても重要なケースがあるからです。

例えば、以下のようなことです。
・いつも返信が早い
・資料やメールに誤記がない
・資料やメールが見やすい
・期日通りに進行してくれる
・〆切前にリマインドを送ってくれる
・こちらのミスに気付いてくれる
・会議の議事録を作ってくれる など

また、上記のようなことのなかには、相手がひと手間割いてくれているケースもあります。ただ、そのような工夫はやっている側としては相手に届いているか確かめようがなく、フィードバックがあれば「無駄じゃなかった」「続けてみようかな」と思いますが、フィードバックがなければ「やらなくていいか」と辞めてしまうことも。

ですから、当たり前に思うことでも「いつもこんな面で助かっている」旨をこの機会にさらっと伝えておくと、相手も何を期待されているのかが分かり、スムーズなやりとりを続けていきやすくなります。

年末挨拶メールのメリット5.思いや意気込みを伝えやすい

改めて伝えるのはちょっと気恥ずかしい、けれどどうせなら相手に伝わっていてほしい来年の意気込みやプロジェクトに駆ける思いを伝えるにも、年末挨拶メールはいい機会です。

・一緒にこのようなことができればと思っています
・●●さんの目標をサポートできるように尽力したい
・△△の面でもお力になれればと考えています など

ビジネスパートナーがどんな思いで取り組んでいるのかが分かると、より相談しやすくなったり、安心して依頼できるようになったりします。このような機会を利用して、思いきって伝えてみてはいかがでしょうか。
年末挨拶メールを送る5つのメリット

年末挨拶メールを送る時の注意点・書き方5つ。タイミングは仕事納め当日でも大丈夫?

ここからは実際に年末挨拶メールを送る時に、留意すべき点をまとめてお伝えします。

年末挨拶メールの注意点1:最終日・仕事納めより前がベター

進行中の業務などがある相手であれば、やりとりの流れで最後にさらっと追加するのでもいいでしょう。直近のやりとりがない取引先や仕事関係者に改めて送る場合は、慌ただしくなりがちな仕事納めの最終稼働日直前は、避けたほうが無難。

多くの企業は28日が仕事納めになる傾向があるので、その3日〜7日前に送るのがベターです。

年末挨拶メールの注意点2:一斉送信ではなく個別に送る

送信先が多く一通ずつ送るのは大変なのでBCCで一斉送信したいという方もいるかもしれませんが、感謝を伝えたいのであれば一通ずつTOで送るほうがいいでしょう。BCCで送られていると「作業」としてこなしているような印象が否めず、連絡事項は伝わりますが、気持ちは伝わりません。

年末挨拶メールの注意点3:件名は年末挨拶と分かるものを

相手が年末で忙しいことを考慮し、挨拶と分かる件名で送りましょう。
・年末のご挨拶│自分の社名 名前より
・【相手の名前様】年末のご挨拶 自分の社名 名前
など、急ぎで読まなくてもいいと一目で分かるタイトルが親切です。

年末挨拶メールの注意点4:テンプレートそのままは不可

年末挨拶メールは、あくまで気持ちを伝えるもの。テンプレートにあるような時候の挨拶や形式ばったお礼の言葉のみをつなぎ合わせたメール、いかにもコピペして使いまわしてそうな文面では、「みんなに同じ内容を送っているんだろう」「手抜き」と思われ、かえって悪印象なことも。

また、テンプレートを使いまわし、うっかりほかの企業や担当者の名前をそのままにしてしまい、情報漏洩なんてことも絶対に避けたい事態です。

年末挨拶メールの注意点5:「相手だからこそ」の内容を一言いれる

前述の「コピペ感」を避けるためにも、「相手だからこそ」の内容をいれることは有用です。一年のやりとりを振り返り、一緒に乗り越えたアクシデント、いつもこんな対応に助けられている、感服したことなど、素直な気持ちの一文・二文をプラスしましょう。
年末挨拶メールを送る時の注意点5つ

年末挨拶メールの例文(テンプレ)

最後に、直近でやりとりがない相手に年末挨拶メールを送る時の例文をご紹介します


件名:年末のご挨拶│株式会社●●● □□より

〇〇〇株式会社
△△様

いつもお世話になっております。
株式会社●●●の□□です。

今年も残すところあとわずかとなり、年末のご挨拶をさせていただく時期となりました。
△△様には本年も特段のご高配を賜り、心より感謝申し上げます。

Aプロジェクトにおいては納期が迫っているにも係わらず親身にお付き合いくださり、
弊社とともに品質改善に努めてくださいました。
おかげさまで社内外での評判もよく、売り上げも順調に伸びております。
改めて御礼申し上げます。

さて、弊社の年末年始休業期間をご案内させていただきます。

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■年末年始休業期間:12月29日(金)~1月4日(木)
■年内最終営業日時:12月28日(木)15:00

新年は1月5日(金)10:00より営業開始いたします。
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時節柄、ご多用のことと存じますが、体調を崩されませんようご自愛くださいませ。
来年も変わらぬお引き立てのほどお願い申し上げます。

(署名)

このように、以下の4要素を意識しつつ、正しい敬語で感謝の気持ちを伝えると良いでしょう。

・時候の挨拶
・1年の感謝と来年の意気込み
・年末年始の不在期間
・結び

「時候の挨拶」「年末年始の不在期間」「結び」は、一般的な言い回しがありますので個性を出したり差別化したりするのがどうしても難しくなります。

その分、1年の感謝や来年の意気込みのところで、「いつもこんなことに助けられていました」「特に〇〇の時は、△△様のお蔭でどうにか事態を乗り切ることができました」「来年はこのような点でお役に立ちたい」など、自分と相手ならではのエピソードを入れると気持ちが伝わります。また、取引先の場合は「その企業だから」だけでなく「その担当者だから」ということを意識してみるのもおすすめです。

「年末挨拶メールを送りそびれた」場合は新年がチャンス?

もし年末挨拶メールを送る機会を逸してしまった場合は、年始の初日に同じような内容を盛り込んで「年始の挨拶」としてメールを送ってもいいでしょう。

仕事の多くは自分一人ではなく、周りの人の助けによって成り立っているものです。また、年末年始は感謝と「これからも末永くよろしくお願いします」の気持ちを伝えるには絶好の機会。いつもの業務メールに加えてさらっと一筆、したためてみてはいかがでしょうか。

文・ミーツキャリア編集部


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